「1つ重大なことに気付いた」
「何だよ」
「ヤマト2199は全ての続編につながらない」
「全てのって言い切っていいの?」
「イスカンダルともう波動砲は使わないという約束をしたので、波動砲を発射する全ての続編と互換性がなくなった。他にもつながらない点は多い。特にガミラス関係」
「そうか」
「しかし、復活篇だけにはつながるのだ」
「えっ? なんで? 波動砲を撃っているじゃないか」
「よく読むと、実は禁止された行為は封印プラグの除去なのだ。復活篇の回想シーンで自沈したとき、実は封印プラグに相当するものが入ったままなのだ。復活篇のヤマトは再建造したヤマトなので、実は封印プラグを除去したわけではないのだ。もともと封印プラグが入っていない状態で再建しただけなのだ。そして、スーパーアンドロメダ級などの拡散波動砲は建造した時点でプラグが入っていないのだ。しかも、ラストに出てくる地球艦艇の波動砲はみんな蓋が付いている」
「でもさ。それって強引な解釈じゃない?」
「そうさ。でもね、2199を見終わった新ファンがそのまま復活篇を見ても迷わないのだ」
「でも新ファンは何を見るわけ?」
「古代と雪の結婚したあとの姿を見るわけだ」
「そうか」
「しかも加藤の制服を小林が受け取るが、制服の細部はともかく互換性があるんだ」
「そうか」
「徳川太助も実は2199に登場していて、徳川の後を継ぎたいと言っていた。あそこに徳川太助がいても違和感が無いわけだ」
「なるほど」
「しかも佐渡のところにアナライザーは入り浸るし、ミー君も出てくる。まさに佐渡犬猫病院にそのままつながる」
「2199の佐渡は獣医じゃないよ」
「そこは些細だ」
「えー」
「2199には島次郎も出てくるし、真田も生還したし」
「確かにつながるね。ってか、地球との通信で島と会話していた弟が大人になって真田の部下になっていたら2199ファンも嬉しいだろう」
「まあ、違和感があるとしたら、沖田艦長の死に方や、地球の危機に助けに来ないディッツやメルダはどうしたってことだろう」
「人間よ……理解不能だ」
「ちなみに、白い制服の森雪は、実はヤマトクルーのオリジナルカラー森雪フィギュアの色という形でやんわりと提示済みだ」
「それも周到な復活篇への誘導路か」
復活篇の解説 §
「ヤマトガールも復活篇が分からなかったようなので、復活篇を解説しようか」
「待ってました」
「やあ、僕メッツラー。好きな球団は東京メッツ。好きなコーラはメッツ・コーラ。第1艦橋に乗りこんだヤマトの新顔だ。自己紹介はこんなところでいいかな? さあ行くよ、メッツラゴー」
「いや待て。それは解説じゃないだろ」
「しかメッ面ーで言っちゃいや」